LINEポケットマネーとはお金借りるアプリのサービスで、2019年8月より提供が開始されました。
お金が必要になったときカードローンを検討する人もいるでしょう。消費者金融なら最短即日融資が可能で、無人機の使い方も簡単なため根強い人気があります。
いずれも「お金を借りる」という目的は同じなのですが、申し込み方法や審査方法、借り入れ、返済方法に大きな違いがあり、利用者にとって向き不向きが存在します。
LINEスコアで高得点なら金利や限度額が優遇される
LINEポケットマネーの審査は下記の調査結果をもとに「LINEスコア」を加算しAIで判断します。
- LINEプラットフォーム上での行動傾向データ
- ご利用前に回答いただく15の質問項目
- 貸金業法で定められた指定信用情報機関の情報
引用元:「LINEポケットマネー」とは
LINEスコアで高得点を獲得すれば、銀行カードローン並みの金利でお金を借りることも可能に。得点が高いほどお金を借りる条件は有利になります。

スコア | 金利 | 限度額 |
---|---|---|
149 | 18.0% | 100,000円 |
586 | 13.0% | 500,000円 |
ここで表示されるのは仮条件なので、実際に審査を行うと変わる可能性もあります。
しかし、月間9,200万人(2022年6月現在:LINEビジネス公式サイト)のユーザーデータから算出しているので精度は高いといえるでしょう。
ほかに本人確認を済ませると20点加算されるなどのスコアアップ方法もあります。
以前はLINEスコアが201点以上ないと申し込めませんでしたが、データの蓄積により解析能力が向上したため現在は表記されていません。
個人信用情報だけでなくLINEスコアも加味されることで、これまで消費者金融では借り入れが難しかった職種の方や個人事業主の方でも申し込みやすくなります。
LINEを長期利用している人ほどLINEスコアの点数は高くなる
実際に検証してみたところ、LINEの利用期間が長いアカウントほど基礎の点数が高く、質問項目に答えたあとに加算されるスコアも良い結果となりました。
アカウント履歴7年と1年のスコア差


スコア | 加算後 | 加算スコア |
---|---|---|
468 | 586 | 118 |
100 | 149 | 49 |
LINEスコアに影響する行動データは審査結果にかかわるため詳細は公表していません。とはいえ、利用期間が長いほどデータが集まりAIも評価しやすくなります。
取り引きのない銀行で最初から多額のお金を借りにくいように、LINEも使い込むことによって信用度が向上していきLINEスコアの点数も高くなるのです。
行動データの指標はLINE Credit株式会社の「LINEDAY 2020 Tomorrow's New Normal」イベント内で「友だち数の変化」「友だちとして期間が長い人とのコミニュケーション量」も要素であると明言しています。
動画アーカイブはこちら
コミニュケーションだけがLINEスコアの基準ではありませんが、LINEはウォレットの使用や広告のクリックなどのユーザー行動を蓄積していることから、利用頻度や使いみちもLINEスコアに紐付けられていると考えておきましょう。
15の質問項目はカードローンの審査項目と同じなので正しく入力する
LINEスコアの点数を上げる質問項目は、生年月日や家族情報、年収、健康保険の区分など、15項目入力します。

氏名や住所など個人を特定できる内容は入力しませんが、金融機関の仮審査と同じような設問によって申し込み者の返済能力を診断します。
ここで正確な数値を入れないとLINEスコアに正しく反映されず、表示される仮条件と実際に審査を受けたときの結果も違ってしまいます。
誤った回答してしまうと、修正しても反映されるのは月1回なので間違わないようにしてください。
スコアに関係なく金融機関2社の審査も受ける
LINEポケットマネーを提供しているLINE Credit株式会社は、みずほ銀行とオリエントコーポレーションを含めた合同会社のため、お金を借りるにはこの2社の審査を受けなくてはなりません。

AI審査は現在の情報で判断するしかなく、過去の延滞や他社の契約情報までは調査できないからです。
たとえLINEスコアで高得点を獲得しても、金融機関の審査に落ちる要素があればお金を借りられない可能性は高くなります。
LINEポケットマネーの金利と限度額
お金を借りるうえでの金利と、借入限度額に注目している人は多いでしょう。
特に金利は返済負担を軽減するために、なるべく少なくしたいもの。
LINEポケットマネーの金利と、限度額を分かりやすいように表にまとめました。
金利 | 3.0%~18.0% |
限度額 | 5万円~300万円 |
金利は一般的な消費者金融と同じくLINEポケットマネーも3.0%~18.0%です。金利そのものは同じですが、実際に適用される金利はLINEポケットマネーだと低くなることもあります。
LINEポケットマネーの場合はLINEスコアに応じた金利が設定されるため、限度額の多い少ないに関係なく消費者金融よりも有利な金利でお金を借りられる可能性があります。
また、LINEスコアをあらかじめ確認することで、審査の仮条件が把握できるため、申し込み前にLINEポケットマネーと他社のどちらが有利なのか比較できます。
多くの消費者金融では、初回契約時にはまだ返済実績がないため、限度額は少額に、金利は上限金利の18%を適用する場合がほとんどです。
限度額は300万円なので、三井住友カード カードローンの900万円などと比べると見劣りしますが、限度額は「年収の3分の1まで」という総量規制の範囲内で決定されますので、LINEポケットマネーの300万円であっても、900万円以上の年収が必要です。
そのため、限度額の高さはあまり気にしなくても良いポイントでしょう。
LINEポケットマネーの無利息期間を使い金利0で借りる
LINEポケットマネーにも初回契約の場合は無利息期間が設けられています。
返済負担を軽減するためにも必ず利用したいサービスですし、無利息期間内にスムーズに完済できれば元金のみの返済になり非常にお得です。
LINEポケットマネーの100日間利息全額キャッシュバックサービス

LINEポケットマネーは初回契約者に限り、契約から100日目までに支払った利息を全額LINE Pay残高にキャッシュバックしてくれます。
つまり100日間何度でも実質利息0円で借りられるということです。
LINEポケットマネーの利息全額キャッシュバックサービスを適用するためには以下の条件を満たす必要があります。
- 2020年4月1日以降にはじめて契約した人
- 契約後に借り入れをし、期間中の返済時に利息を支払った人
キャッシュバックまでの流れ
- LINEポケットマネーに申し込む
- 契約する
- 借り入れる(契約日から100日目以内)
- 返済する(契約日から100日目以内)
期間中の当月末までに支払った利息が翌月の中旬ごろに、LINE Pay残高にキャッシュバックされます。
実際返金されるまでに時間がかかりますのでその点は注意しましょう。
LINEポケットマネーの借り入れ・返済方法
お金を借りる際には審査基準だけでなく、契約後の借り入れ・返済のしやすさも大切なポイントです。
審査に通ったものの「借り入れ方法が少なくて使い勝手が悪い」「返済に手間がかかりついつい後回しにしてしまう」ということにならないよう、事前に借り入れ方法と返済方法はしっかりとチェックしておきましょう。
LINE Payチャージか銀行振込で借りられる
LINEポケットマネーをLINE Pay残高にチャージするならLINE Payアプリの取得が必須です。
24時間365日自分の都合で借り入れでき、手続きはLINEアプリで完結します。
- 「借入する」を選択
- 必要な金額を入力し、「次へ」を選択
- 入力した内容に誤りがないか見直す
- 借り入れが完了後、LINE Payで利用可能
LINE Payから出金するには?
LINEポケットマネーはスマホで借り入れが完結するので、忙しい人でも手軽に借りられるメリットがあります。
しかし、借りたお金はLINE Pay残高にチャージされてしまうので、利用できる場所には限りがでてしまいます。
LINE Pay残高ではなく現金を手に入れたいという場合は、銀行やATMで手続きすることで出金が可能です。
LINE Pay残高から出金する方法は以下の通りです。
自分の銀行口座に出金する方法
- 「ウォレット」から「LINE Payメインメニュー」を開く
- ページ下部にある「設定」を開く
- 「出金」をタップし「出金用の銀行口座」ページを開く
- 出金したい口座を選択
- 金額を入力して「確認」をタップ
自分の銀行口座に振り替えできればあとはATMから現金を出金すればOKです。
なお、出金には都度220円の手数料が必要になり、1日のうちチャージ・出金できる金額も決まっています。
- LINE Payと連携している銀行(1日100万円まで※すべての銀行を合算して)
- 三菱UFJ銀行は1日10万円まで
LINEアプリがあればセブン銀行でも出金が可能です。その際、セブン銀行の口座は不要です。
LINE Payカードの有無によって利用方法が異なります。
LINE Payカードを持っている場合
- セブン銀行ATMにLINE Payカードを挿入
- 出金を押す
- 画面の指示に従い完了まですすめる
LINE Payカードがない場合
- LINEの「ウォレット」からLINE Payメニューを表示し設定をタップ
- LINEの設定ページから出金をタップし、次のページで「セブン銀行ATM」を選択
- スマホ画面にセブン銀行ATMでの出金方法が表示される
- 「次へ」をタップしたら「コードリーダー」が開く
- セブン銀行ATM画面に表示されたQRコードを「コードリーダー」のカメラで読み取る
- 読み取りに成功すると4桁の「企業番号」と「認証番号」が表示される
- セブン銀行ATM画面に企業番号を入力し「確認」をタップ
- 次の画面で認証番号を入力し「確認」をタップ
- 画面の指示に従って完了まですすめる
出金は1,000円単位で、都度出金手数料220円が必要です。
セブン銀行ATMの1日の出金限度額は10,000円ですが、1回10万円まで利用限度額を上げることが可能です。
1円単位で借りられる
LINEポケットマネーは1円単位でLINE Payにチャージしてお金を借りられるため、スーパーやコンビニで「ちょっと小銭が足りない」ときでも慌てる必要はありません。
普段からLINE Payを使って買い物をしているのであれば、いざというときのためにLINEポケットマネーの申し込みを検討してみるのも良いでしょう。
また、1円単位であれば必要最低限だけの借り入れが可能ですので、無駄な借り入れや利息の発生を防げます。
自動返済と随時返済を併用してなるべく早く返済しよう
- LINE Pay残高からの自動返済
-
申込時に選択した「約定返済日」に、LINE Payから自動的に引き落とされる方法です。
LINE Payが約定返済額に満たない場合は、LINE Payで連携している指定口座からLINE Payにチャージしてください。
LINE Payにチャージすると、約定返済金額を自動で引き落されます。
約定返済日の3日前にLINEからメッセージが届くので、その際にLINE Pay残高を確認するようにしてください。
- LINE Pay残高から好きなタイミングで返済
-
約定返済日以外にも自分の好きなタイミングで随時返済することも可能です。
随時返済すると次回(1か月以内)の約定返済金額から、随時返済分が減額されて返済します。
また約定返済金額以上に随時返済すれば次回(1か月以内)の約定返済は行われません。
利息の負担を軽減するためにも余裕があるときは随時返済を積極的に行うと良いでしょう。
随時返済の方法
- 「返済する」を選択
- 返済金額を入力し、「次へ」を選択
- 入力した内容に誤りがないか見直す
- 返済完了
LINE Payに連携した銀行口座から返済
借入残高が100円以上なら銀行口座からでも随時返済が可能です。
- 「返済する」を選択
- 返済金額を入力し、「次へ」を選択
- 入力した内容に誤りがないか見直す
- 返済完了
LINEポケットマネーのデメリット
LINEポケットマネーのメリットやサービスについて紹介しましたが、プラス面だけでなくマイナス面もセットで理解しておかなければなりません。
あとから「違うキャッシングサービスの方が良かった」とならないよう、デメリットを把握しておきましょう。
審査に2~3日以上かかる場合がある
LINEポケットマネーは審査や在籍確認で時間がかかる場合があり、即日融資は期待できません。
公式サイトには実際に利用するまで1週間以上かかる案内を表記しています。(2022年10月現在)

申し込みは24時間いつでも可能ですが、早い時間帯に申し込んだからと言って消費者金融のように当日中に審査結果が通知されるわけではありません。
即日融資を希望する場合はアコムやアイフルなど大手消費者金融で、スピード審査が可能な消費者金融を検討してください。
現金化するにはLINE Payで毎回出金手続きが必要
LINEポケットマネーの借り入れ方法は、LINE Payへのチャージのみです。
普段からLINE Payを利用していればあまり問題はありませんが、スマホ決済サービスではなく現金で借り入れをしたいのであれば毎回出金手続きが必要です。
借り入れ方法が豊富なアコムと違い、現金化のたびに手間が多い点は大きなデメリットになるでしょう。
LINE Payから出金するのに毎回手数料がかかる
手続きをすれば銀行口座やセブン銀行で現金を出金できますが、どこのATMで出金しても金額にかかわらず毎回220円の手数料がかかってしまいます。
一般的な消費者金融の場合は、自社ATMや振り込み融資を利用することで手数料を無料にすることが可能ですが、LINEポケットマネーはそのような負担を軽減できる方法はありません。
1回は220円でも繰り返せば大きな金額になります。少しでも返済負担を減らしたい人にとってはデメリットと言えるでしょう。
LINEポケットマネーに向いている人
LINEポケットマネーのメリット・デメリットを比較してみても、まだ決められないという人のためにポイントを箇条書きにしてみました。
自分に当てはまるのかどうかチェックしてみましょう。
LINEポケットマネーに向いているのはこんな人です。
- 融資を急いでない人
- LINE Payを普段からよく利用している人
- 現金化する手間と手数料が気にならない人
LINEポケットマネーはアコムと比較し、審査スピードや借り入れの利便性は劣っている感は否めません。
しかし普段からLINE Payを利用している人で、「ちょっと残高が足りない」という場面のときにはLINEポケットマネーのメリットが最大限に発揮されます。
これからサービスが充実してくる可能性も大いにありますので、これらのポイントに当てはまった人はLINEポケットマネーを検討してみるのも良いでしょう。
LINEポケットマネーの商品概要
貸付条件 | 新規契約時の年齢が満20歳以上、65歳までの安定かつ継続した収入の見込める方でLINE Creditが定めた条件を満たす方 |
融資限度額 | 5万円~300万円 |
貸付利率(実質年率) | 3.0~18.0% |
返済方式 | 残高スライド元利定額リボルビング方式 |
返済期間・回数 | <融資限度額30万円以下の場合> 1か月~36か月・1回~36回 <融資限度額30万円超100万円以下の場合> 1か月~60か月・1回~60回 <融資限度額100万円超の場合> 1か月~120か月・1回~120回 |
遅延損害金(年率) | 20% |
担保・連帯保証人 | 不要 |
申込方法 | スマホ(LINE) |
借入方法 | ・LINE Payへチャージ ※現金化するためには別途手続きが必要 |
返済方法 | ・LINE Pay残高からの引き落とし ・指定の銀行口座からの引き落とし |